Takaorthology

2015年2月 6日 金曜日

【矯正】正中の偏位には注意を

一度も失敗したことがない人は、新しいことに挑戦したことがない人である。
アルバート・アインシュタイン 

《正中の偏位、特に下顎の大きなズレがあるとき》
前歯部や臼歯部の叢生は目立つので、患者さんもそれを主訴に来院されますが、正中の偏位は見逃され、来院時に発見されることがよくあります。
特に下顎位に問題が生じていると考えられる時は、早めの処置を考えたほうが望ましいかもしれません(特に成長期のころは)。



関節が、歯列に依存せずに生理的に機能すると考えられる顎の位置(CR:中心位といいます)で記録をとります。そうすると、普段咬んでいる顎の位置(CO:咬頭嵌合位)と大きなずれが生じていることが一目瞭然です。
この場合は、右上の犬歯で干渉が生じ、このとき臼歯部はまったく咬むことができません。そこで自然と下顎を左側にずらして咬むようになっていることが予想できます。
偏位が生じる発端は、頬杖や寝るときの姿勢、かみ癖などの態癖が関係している場合も多く、治療に際してはこれらを治すトレーニングも併せて行っていきます。




《こうした場合の治療》
先ほど記したCRとCOはできれば1㍉以内のずれがいいのですが、このケースでは特に左側の関節が後上方に4㍉近くずれていました。非常に大きな偏位量といえます。このため、普段咬んでいるCOで治療計画を立てることはできませんので、生理的なCRを基にして治療計画を立案することになります。


2年間の治療であれば、その間の成長予測も組み込み、歯牙の移動を考えます。側面では、審美的な歯牙の位置を考慮し、前歯と臼歯の位置を決定します。正面からは歯列の幅径を上顎が3㍉、下顎は2㍉拡大することとし、これらに適した装置のデザインを適用させます。




最初の検査を行った時からほぼ1年近く経過した段階です。少しずつ正中があってきています。計測するとCRとCOはまだ1.5㍉ほど偏位が認められますが、いい方向に進んでいると考えられます。



正貌のセファロの分析でも、下顎全体が右側方向に是正されるように成長していっているのがわかります。このあとの1年で、まだ装置をつけていない上顎の前歯や、完全に萌出していない第2大臼歯に装置をつけて、きっちりと仕上げをしていくことになります。




投稿者 高尾 祝文 | コメント(0) | トラックバック(0)

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