Takaorthology

2011年7月18日 月曜日

【矯正】表情筋と矯正治療

11個の表情筋

人間の顔には11個の表情筋があります。今回はその中の3つをとりあげます。

口輪筋、オトガイ筋、そして大頬骨筋。最後の大頬骨筋は仰々しい名前ですが、要は笑う時に機能している筋肉で、反対咬合の治療などでは、前歯部のクロスバイトの改善によりすぐに活発化してくることが多い筋肉です。

大頬骨筋、オトガイ筋、口輪筋をとりあげます



●口輪筋
口輪筋、別名リップタイトナー
口輪筋

口輪筋は別名、リップタイトナーとも呼ばれ、口唇をしっかり締めておくのに必要な筋肉です。口角のあたりで他のいろいろな筋とも繋がっています。

鼻が悪く、口呼吸ができない患者さんではほとんどの場合、いつも力が入らず、緩んでいます。これに加え、前歯が前突していると、口唇を閉鎖するのにこの筋に無理に力を加えないと口が閉じれなくなります。なので、いつもポカ〜ンと口があいたままになり、口輪筋は日常ほとんど機能しなくなります(無力唇)。

矯正治療では、治療前から口唇の閉鎖をしっかり意識することが重要です。また、無理なく口唇が閉鎖出来るような前歯の位置を設定しなくてはいけません。これは小臼歯の抜歯・非抜歯という診断にも関わってきます。



●オトガイ筋(メンターリス)
オトガイ筋、別名、不機嫌筋

オトガイ筋の緊張
オトガイ筋は英語圏では、Spouting Muscle(不機嫌・筋)と呼ばれ、なんだか文句ありそうな表情の時に下アゴのあたりが固く緊張している表情でわかります。この国の首相がいつも国会で見せている表情ですね。必ずココが固くなっているのでわかると思います。

問題なのは、不機嫌でないのに、不正咬合によりこの筋肉が口唇閉鎖時にカチカチになる状態です。
上顎の前歯が前突、下顎の後方への後退、開咬による下顎の開大などで、口を閉じるときに下口唇を前方かつ、上方にもっていかねばならない時にそういう状態になります。ココにカチカチになるぐらい力を入れないと口が閉じれない訳で、先ほどの口輪筋の無力唇とも連動しています。

こうした口腔周囲筋が普通に口唇閉鎖においてリラックスした状態で、その機能が果たせなければいけないのです。
そして、治療終了時に歯牙の位置がそのパフォーマンスを妨げてはいけません。




●大頬骨筋

大頬骨筋、別名、スマイル筋

大頬骨筋
この筋肉はスマイル筋とも呼ばれ、絵のような方向に走っている筋肉です。
先ほどの口輪筋やオトガイ筋と異なり、治療による効果を結果として、すぐに出しやすいかもしれません。特に反対咬合時の前歯部のクロスバイトの改善の時などです。
上顎前歯の位置の改善は比較的早期に現れるので、これによりスマイル筋が刺激され、上口唇もめくれやすくなるので、さらに筋が賦活され良好な結果が出るのではないかと思われます。

参考ケース1
ムーシールドのような簡易装置による場合でも、半年ぐらいで筋肉の活動は大きく違ってくるように思います。
反対咬合:ムーシールドによる短期の治療前後:歯列

反対咬合:ムーシールドによる短期の治療前後:スマイル正面

反対咬合:ムーシールドによる短期の治療前後:スマイル斜め

参考ケース2
同じく、通常のケースでも上顎前歯の位置の改善により、筋が賦活され、いい影響が早期に現れています。
反対咬合:治療開始後短期の変化:歯列側面

反対咬合:治療開始後短期の変化:スマイル正面

反対咬合:治療開始後短期の変化:スマイル斜め

たいへん長くなってしまいましたが、ご一読たいへんありがとうございました。
また、次回まで。


投稿者 高尾 祝文 | コメント(0) | トラックバック(0)

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