Takaorthology

2009年9月 7日 月曜日

12才臼歯を考えた矯正治療   京都/矯正

「矯正治療の開始時期」というのは問い合わせも多く、人気のある(?)質問なんですが、電話などでは答えにくいことも多いです。どうしてもビジュアルも必要だからです。
よって、今日は少しややこしくなりますが、気合いを入れて説明しておきます(^^;)
この話題については、今後も折りにふれ、とりあげます。

矯正治療は12才臼歯までちゃんと並べて終了します



人間の歯は親知らず(第3大臼歯:最後方臼歯)を除いたら上下14本ずつ、合計28本あります。矯正治療ではこの28本の歯をコントロールすることが前提となります。
11才〜13才の頃に、12才臼歯と呼ばれる、第2大臼歯(7番目の歯)が生えてきます。子供の頃に矯正治療を始める場合は、理想的にはこの歯が生える頃に治療を初め、1年半〜2年ぐらいできっちり28本並べるのが最も効率のいい治療となります。


多くの場合はそうしたスケジュールで治すことができますが、反対咬合、開咬、顎偏位、埋伏といった問題のように、早期にアプローチが必要なケースもあります(これらについてはまた別の機会に。そのような早期治療の場合は、ワイヤーやブラケットといった本格的な装置をつけることは少なく、つけるとしても部分的にです。そして、その段階の治療期間はなるべく半年〜1年と短くしておきます。)。


12才臼歯が悪い位置に生えてくる場合も多い
例えば、↑のイラストのように、6番目の第1大臼歯(6才頃に生えるので6才臼歯とも呼ばれます)まではちゃんと並んでいても、装置をはずした後に第2大臼歯がへんな位置に生えてくる可能性も決して低くありません。よって、本格的なエッジワイズ治療の時は、この7番目の歯の萌出とコントロールをちゃんと視野にいれておく必要があるのです。

12才臼歯のシザーザバイト(鋏状咬合)
その例です。小さい頃に外国で矯正治療をしたということで、6番目の歯まではまあまあ並んでいるものの、なんらかの理由で12才臼歯にタッチできなかったのかもしれません。残念ながら、歯列から外れて生えており、挟状咬合(シザーズバイトともいいます)という顎関節や筋肉に対してもあまり良くない咬合になっています。こういうのはできる限り避けたいのです。

12才臼歯のキャッチアップ
もう少し具体的に見ていきましょう。↑の写真は下の歯列で、治療開始時には第2大臼歯は左側にほんの少し、白い点ぐらいに頭が見える状態でしたが、6ヶ月近くたち、叢生(ガタガタ)も改善されつつあると同時に、左は2/3ほど生えてきましたので、もう装置をつけれます。右も半年まえの左のような感じで生えてきています。

このように、まだ生えてない段階で治療を開始しても、途中で第2大臼歯をキャッチアップしながら治療を進めていくのが矯正です。なので、第2大臼歯が生えるまでまだ2年以上かかりそうだなあ〜といった場合は本格的な矯正治療は開始できないわけです。

例えば、レントゲン写真でこうした観点から、同じ11才ぐらいの子で比較してみると、

 この場合であれば、もう歯茎のすぐ下にまで第2大臼歯が迫ってますし、手前の歯も皆永久歯になっているので、いつでも治療開始OKです。



一方、こちらの場合は、第2大臼歯の根っこもまだまだ出来ていませんし、乳歯もまだだいぶ残っているので、本格的な治療はまだ早いといえます。反対咬合や偏位、開咬などの問題がなければ、半年に一度ぐらいの定期観察を続け、もう少し待ちましょうということになりますね (^_^)


結論的には、やはり個々のケースにより異なるところがあるので、矯正の先生に相談されるのが一番いいと言わざるを得ない面もあるのですが、大筋としては上記のようなことが言えると思います。


以上、長くなりましたが、ご一読たいへんありがとうございました。





投稿者 高尾 祝文 | コメント(0) | トラックバック(0)

コメントする

名前:

メールアドレス:

コメント:

トラックバックURL
お問い合わせ